お金を使うというのは自分の手元からお金が離れるわけだから、まるでなくなってしまったかのように感じてしまう事がある。
しかしお金は自分の手から離れてもずっと流れ続けていく。
お金の本質についてずっと考えているのだけれど、このお金の流れを考えていた時に思った事がある。
例えば俺が15万円でパソコンを購入したとして、15万円をお店に支払ったとする。
そうすると俺の手元には15万円の価値があるパソコンが残る。なので、価値単位で言えば何も変わっていないという事になる。
15万円は手元から離れたけど15万円の価値を手に入れたので
パソコン15万円 ー 現金15万円 = 0
なのだ。
そして今度はそのお店でパソコン教室を開かせてもらって15万円もらったとする。
パソコン教室を開催してもらう事で得られる価値15万円分 ー 現金15万円 = 0
これで現金は行って帰ってプラマイ0なのに両者に15万円分の価値が残る。
実は、この話はどこかで何度か見たり聞いたりした事があるので多分有名な話なんだと思うけど、結局ここにたどり着いた。
お金を使うという事は目の前の物の価値を認め、価値を複製しているようなものだと思った。
コピー機のボタンを押すようなもの。
厳密には違うけど、感覚的にそんな印象を受けた。
お金を介し、お金が頻繁に動いていく中で価値が複製されていく。
そう考えると、お金を使う事はすごく良い事なのだと思った。
価値を認めていなければお金を使う事はない。価値を感じているからそこにお金を支払うわけで。
支払った段階で商品なりサービスの価値が確定し、実際にその値段の価値になる。
お金は使われても使われても消滅する事無く周り続けていく。
この事でまた思った。
じゃあ、例えば100人くらいで生活の全てを賄える仕組みを作ったとして、その中でお互いにお金を使いあったらどうなるのだろうと。
基本的には使えば使うほど価値は増殖していく。
しかし、サービス等消費して再利用や再販売出来ないものも含まれるので単純に目に見えるものが増えまくるわけではなさそうだ。
ここで消費と浪費と投資に分かれる事がイメージ出来る。
お金をたくさん使う人はたくさんの価値を確定させてきたのだと思う。
お金を使って本質的には何を買っているのかという事をずっと考えていた。
製作者の労力やアイデア等を買っている事が多いように思った。
商品があるからお金が回っていく。商品を作るには労力がかかる。
しかしデジタル化が進んだ今、単純に労力をお金に変えるだけという考えではダメなのは容易に分かる。
デジタルの世界では複製が簡単に出来るものが多い。
お金を使うという事はどういうことなのか、お金を受け取るという事はどういうことなのかという本質をしっかり理解しておくとお金を使う事や受け取る事に罪悪感を持つことはないはずだ。
お金を使った瞬間に「お金+商品」という2個の価値になる。厳密には商品の価値が確定する。
値段をつけた段階ではまだ確定していない。たくさんの人が価値を認めてくれる事で本当にその価値になっていくのだ。
お金を受け取るという事は人に自分が作ったものの価値を確定してもらうという事。
確定ボタンを押す権利を行使する事がお金を使うという事なのだと思う。
そう考えると人の心理として自分が好きな人、尊敬する人の価値を確定・増産したいと考えるのは当然だろう。
自分がお金を使う事で自分が気に入っている人の価値は増幅されている。
そしてお金を使ってもらった人はたくさんの価値を確定するボタンを手に入れる。
お金を受け取るという事は本質的に決定権を受け取るという事なのだと思う。
たくさんの決定権を集めて大きな価値を確定させる事もできるようになる。
お金を稼ぐのには信用が必要というが、確かのこの本質から考えてみてもそのとおりだと思う。
お金は投票券みたいな言い方をする人もいるけどそれは同じ事だろう。視点が違うだけで。
上手に価値化していく人、そうじゃない人に分かれる。
そもそも価値を提案しなければ求めている人以外には何も伝わらないのでお金にならなくて当然だ。
インターネットが普及する事で、価値をたくさんの人に伝える事が出来るようになっている。
改めてお金の本質については考え続けていこう。
何かまたイメージ出来る事があれば書こうと思う。
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